先日に分解してチェックしたキャデラックエスカレードのエンジン
無事各OH消耗部品もUSAより到着して、ブロック/ヘッドも内燃加工を終えたので、ぼちぼち…
特にシリンダーボア内に傷等もなく、ピストンクリアランスも適正な状態
このシリンダー内に、きれいにしたピストンを組み込んでいきます
エンジンのOHで最も重要な箇所のひとつ、メタルの調整（メタル合わせ）
クランクやコンロッドといった主要回転部には、こういったメタルのベアリングが組み込まれていきます
そもそもエンジンのOHとは？エンジンを分解して綺麗に洗浄して消耗部品を交換して組んでいく….これではOHでは無くて、単なる「積み木」といっしょです
正直、自動車のエンジンなんて、少しメカに慣れた人だと誰でも分解して組めちゃいます
OHとは、測定と調整…
1/100単位の世界の測定…より正確な測定による不具合の判断と調整
ラッピング加工を施した、クランクのジャーナル部分
このジャーナル部に対し、メタルを組んだ状態でのクリアランスの測定、そして調整
クランクの歪みも無く、メタルクリアランスも6/100㎜で全て調整
少し心配していたカムのメタルクリアランスも、全て公差内に
ただ、今回のOHにて判明した…
5番シリンダーのコンロッド
これだけが、大端部（下部のクランクと繋がる箇所の円）が測定すると歪が激しく、交換することに
こういった歪によるクリアランスの不具合…例えばクランクを手で回してとか、人間の感覚では絶対に判断できません
逆にクリアランスが規定値より少し多いほうが、軽く回ると感じてしまう…しかし、よりスムーズな回転や耐久性は期待できません
このコンロッドの大端部の歪みも、経年劣化でなったものなのか？…正直、メーカーの生産ラインでは、エンジンの組み立てとかは機械で行っているので、新車といえども組み立てによる個体差がどうしても…
続いてシリンダーヘッド部
ヘッド面は修正研磨加工を施して…
最も重要な、バルブのあたり面
バルブシートを再度カットし直して、バルブフェイス側も合わせてカット加工
理想といわれるのは「髪の毛1本分のあたり幅
まだまだ他にもありますが、要は格安のリビルトエンジンや安価なエンジンOH料金というのは、こういった部分をどこまでちゃんとやってるのか？それとも単なる「積み木」なのか？ということです
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