クランクシャフトの回転に対しカムシャフトを駆動する、バルブタイミング機関。
その多くはベルト式とチェーン式の2通りの何れかで、静寂性で優位性のあるベルト式はその材質特性により磨耗による消耗が発生し、定期的な交換が必要となります。
その定期的なメンテナンスに対する維持費と、現在ではチェーンローラーにより小型化等によるサイレントチェーンの開発によって、定期交換の必要性が無いといわれるチェーン式が主流となりつつあり、またユーザー様も「タイミングチェーンだから切れる心配が無くて安心」と信じている方も多いと思います。
今回、修理にてお預かりしている、08yのリンカーンナビゲーター。
特に朝一での始動時やアクセルを踏んだ際に、エンジンフロントケース内よりジャラジャラと大きな異音が発生。
その異音の発生源は、先ほどのタイミングチェーン周辺からによるものなので、エンジンのフロントカバーを分解してタイミングチェーン機関の点検です。
タイミングチェーンの「張り」に対する調整は、油圧式テンショナーによって行われるのですが、チェーン両端に存在するレール(チェーンガイド)の磨耗等もチェーンの「弛み」に影響します。
しかし今回のナビゲーター…チェーンガイドの磨耗という「レベル」では無く…。
左バンク側のチェーン両端に装着されるチェーンガイド、それなりに交換が必要とされる磨耗はしていますが、今回の異音となる要因までは至りません。
しかし、右バンク側のチェーンを確認すると、両端にあるべきガイドが片側存在していません。
プラスチック樹脂製である内側にチェーンガイド取付け部が割れて、本来あるべきガイドの位置に存在せず、運良くフロントカバーに挟まれた状態で脱落。
そのせいで、右バンクのタイミングチェーンの駆動に対する「遊び」が発生し、特にエンジン回転変動に対しチェーンが「踊る」状態で異音が発生していたと推測されます。
金属製のタイミングチェーンを導くガイドは、よりチェーンのスムーズな誘導を考慮し、樹脂製の部品を採用しています。
それゆえエンジンの回転時間/走行距離等に比例して、長年のチェーンの駆動に対し「磨り減る」状態はもちろん発生し、磨耗度合を超えると交換の必要性があります。
今回のように磨耗度合を超過し、ガイドの損傷による脱落が発生すると、運が悪ければ損傷した部品がチェーンに噛み込みタイミングチェーンの切断損傷まで起こりうる可能性は十分あります。
もちろんタイミングベルトのように定期的な交換が必要とされる短命な部品では無いですが、個人的にタイミングチェーンが切れた車両も数台過去に経験しています。
エンジンの始動時や回転を上げた際にチェーン付近から大きな異音が聞き取れるエンジンは、その寿命も近いかもしれないので、身に覚えのあるオーナー様は早期に点検されたほうが良いでしょう。
…特にOHCエンジンであるナビゲーターは、他のアメ車に比べチェーン周りから異音が発生している車両が多い気がします…。
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