車検にてお預かり中の、W221型ベンツS550です。
今回は、車検で重要なサイドスリップについて。
サイドスリップとは、タイヤの横滑り量の計測のことで、保安基準で指定されてる試験のひとつです。
これはキャンバーとトーを足した左右トータルの数値で、実は車検を円滑にするために考えられた、日本独特の簡易的な計測なんです。
なので、サイドスリップが合格範囲であっても、メーカーの指定されたアライメント基準値になっているかは別の話。
また、ベンツの場合は、アライメントを基準値内にあわせると、実は車検でのサイドスリップ試験には合格しない数値になります。
これは旋回性の良いベンツのサスペンション構造が関与していて、車検では「特例扱い」に指定されてます。
ちなみに今回のS550、妙にタイヤが内減りしているので、サイドスリップを計測すると、車検合格ライン内のIN1.0㎜…。
実は大抵のベンツは特例で、通常では不合格となるIN5.0㎜+-5.0㎜ぐらいが正規の数値なので、IN5.0~10.0以内までINに向けないと、逆にタイヤの偏磨耗や直進性の不具合が発生します。
IN1.0だと、普通の車では問題ない数字ですが、ベンツの場合は極端なトーアウトと同じ状態なんです。
たかが車検ですが、そのあたりを理解してるか否かで…何も知らずに合格ライン内に調整されると、逆に不具合になったりするので…。
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