KEジェトロの始動性/ベンツ560SEC

IMG_1666

エンジン始動不能で修理お預かりしていた、W126型ベンツの560SECです。

80年代後半に一世風靡した当時のSクラスモデルであるW126ですが、その後のW140モデルと違いCANによる電子制御化される前のモデルなので、メンテナンス次第で長く乗り続けられる1台。

今回のW126も、フューエルポンプやタンクの腐食修理etcといったメカニカル部位に手を加えると、エンジンは始動してくれました…が、朝一番の始動性がいまひとつ悪く…。

 

IMG_1662

この頃のベンツでは、当時の欧州車ではお馴染みの、BOSCH製KEジェトロニクスにてエンジンを制御しています。

国産車ではまず存在しないフューエルコントロールシステムですが、当時のVWやポルシェでも採用されていたハイプレッシャーインジェクションです。

 

IMG_1663

元来、電子制御を必要としないメカニカルインジェクションであるKジェトロの進化形で、O2センサーを装備しており、そのフィードバックによる補正をフューエルデスビに装着されたガバナーで制御し、排ガス対策に貢献しています。

このフューエルガバナーによる始動性悪化や一連のエンジン不調等のトラブルも多いのですが、

 

IMG_1664

今回のW126はコールドスタートインジェクターが全く作動していないと判明。

始動時の冷間時増量として、各気筒のインジェクターノズルとは別に、電気式のインジェクターが備わっています。

このコールドスタートインジェクターの制御は、フューエルガバナーの制御と同様に、コントロールユニットにより補正制御

 

IMG_1616

助手席足元に装着されている、KEジェトロのコントロールユニット

現在の自動車と違い、専用テスターに接続すればエラーや実測を教えてくれる…というような生易しい車で無いので、端子配線を測定して…結果、ユニットの内部制御不良と判明

 

IMG_2909

KEジェトロは基本メカニカル式のインジェクションなので、現在の車と違いコントロールユニットを取外してもエンジンは始動します。

但し、ユニットによる補正制御が全く利かなくなるので、フューエルガバナーやコールドスタートの制御が出来なくなる…今回のKEは、ガバナー制御は行っているけれどもコールドスタート制御だけが機能していないという内容でした。

 

UG/yoshida



 

*当社でご購入されたお車以外でも修理/車検等承っておりますので お気軽にご相談ください

 また業者様も大歓迎です 各種専用テスター及び整備マニュアル完備

2015y以降対応WiTECH/microPODⅡ導入 メーカーオンラインライセンス年間契約(Witech及びテックオーソリティ)

フォードIDS/VCM2導入済み

GM次世代診断アプリケーション GDS2/TECH2(最新インターフェイスMDI2)オンラインTis完備/各種プログラム可能

ベンツDAS/XENTRY完備(SCNコーディング可能)コーディングソフトVEDIAMO その他 各車種対応AUTELテスター/DENSO DST-i等多彩に取り揃えています。

img_2210

アーバンガレージ TEL 072-638-5579 まで まずはお電話を

 平日10:00~20:00  土/日/祝 12:00~18:00  定休日/毎週水曜日

 

 

トップページへ戻る