エンジン始動不能で修理お預かりしていた、W126型ベンツの560SECです。
80年代後半に一世風靡した当時のSクラスモデルであるW126ですが、その後のW140モデルと違いCANによる電子制御化される前のモデルなので、メンテナンス次第で長く乗り続けられる1台。
今回のW126も、フューエルポンプやタンクの腐食修理etcといったメカニカル部位に手を加えると、エンジンは始動してくれました…が、朝一番の始動性がいまひとつ悪く…。
この頃のベンツでは、当時の欧州車ではお馴染みの、BOSCH製KEジェトロニクスにてエンジンを制御しています。
国産車ではまず存在しないフューエルコントロールシステムですが、当時のVWやポルシェでも採用されていたハイプレッシャーインジェクションです。
元来、電子制御を必要としないメカニカルインジェクションであるKジェトロの進化形で、O2センサーを装備しており、そのフィードバックによる補正をフューエルデスビに装着されたガバナーで制御し、排ガス対策に貢献しています。
このフューエルガバナーによる始動性悪化や一連のエンジン不調等のトラブルも多いのですが、
今回のW126はコールドスタートインジェクターが全く作動していないと判明。
始動時の冷間時増量として、各気筒のインジェクターノズルとは別に、電気式のインジェクターが備わっています。
このコールドスタートインジェクターの制御は、フューエルガバナーの制御と同様に、コントロールユニットにより補正制御。
助手席足元に装着されている、KEジェトロのコントロールユニット。
現在の自動車と違い、専用テスターに接続すればエラーや実測を教えてくれる…というような生易しい車で無いので、端子配線を測定して…結果、ユニットの内部制御不良と判明。
KEジェトロは基本メカニカル式のインジェクションなので、現在の車と違いコントロールユニットを取外してもエンジンは始動します。
但し、ユニットによる補正制御が全く利かなくなるので、フューエルガバナーやコールドスタートの制御が出来なくなる…今回のKEは、ガバナー制御は行っているけれどもコールドスタート制御だけが機能していないという内容でした。
UG/yoshida
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