カムポジションシステムトラブルとオイルプレッシャーの関係/キャデラックエスカレード

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チェックエンジンの警告が点灯して、なんとなく加速力も弱くなった症状で修理ご入庫いただいた、2007yキャデラックエスカレードの診断です。

 

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Tech2を接続してECM(エンジンコントロールモジュール)に入力されているDTC(故障コード)を確認すると、CMP(カムシャフトポジションシステム)機能に対するエラーが発生しています。

 

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このエスカレードには、可変バルブタイミングシステムが採用されています。

燃費及び出力向上のため、ECMの制御によってアクチュエーターを駆動させ、バルブによる油圧コントロールにて、カムシャフトのバルブタイミングを、走行状況によって可変させています。

 

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Tech2を使用して、CMPアクチュエーターの可変動作テストを行なうと、指示値に対してズレが生じ正常に駆動していません。

 

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上記内容(DTC実測等)だけでの推測では、配線等に問題がなければ、アクチュエーターやマグネット等の可変システムを構成する部品の不良だけと判断してしまうトラブル。

もちろんオイルスラッジ等の堆積が原因で動作不良を起こすケースもあり、またマグネットに関しては部品番号が変更されていたりします。

 

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しかし今回のエスカレード、先のテスト動作の確認点検では、アイドリングでは可変値が0でしたがエンジン回転をある程度上昇させると可変する実測。

エンジン回転に対してCMPが大きく影響するその違いは、エンジン回転に変動するオイルプレッシャーの数値。

現車はアイドリング時のオイルプレッシャー値が基準値より低く、そのため油圧制御で駆動する可変アクチュエーターの動作に影響しています。

 

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このエスカレードでは、温感状態でのアイドリング時油圧値は、100kPaあるかどうかの数値しか示していません。

この数値から考えられるトラブル内容は、オイルポンプ等の不具合も考えられないことは無いですが、何れかの部位でプレッシャーリークが存在している可能性が最も高いと推測出来ます。

 

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いわゆるオイルポンプで発生した油圧が、例えばその各部オイル供給箇所の何れかでのクリアランス過大により、末端のCMPアクチュエーターやプレッシャーセンサー達するまでに圧力が基準値以下へと低下する状態。

 

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その辺りの根本的な原因箇所となるメカニカル部位を修理しない限り、テスターがアナウンスする電子制御部位だけに固執しても、完治は見込まれないと思います。

 

UG/yoshida



 

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