走行しているとメーターディスプレイの電圧計が安定しない…という案件にて点検お預かりした、2016yシボレーカマロの診断です。
通常メーター上では14Vを指しているのですが、例えば時間の経過と共に値が下降し、12V台半ばまでガクンと落ちたままになる状態です。
GDS2診断機でDTCを確認しても、今回は特にエラーを検知する症状には至っていません。
メーターの電圧インジケーターは車両のシステム電圧値=オルタネーターの発生電圧値に比例して作動しています。
オルタネーターの制御はバッテリーセンサーにてバッテリー電流を監視し、BCM及びECMにて充電制御を行う仕組み。
BCMは電力の管理操作を行い状況に応じたオルタネーター出力を決定し、ECMはオルタネーターのフィールドデューティサイクル信号回路を監視して制御を行います。
BCMが決定する出力モードは状況に応じて可変、例えば一般的な充電モードの他に燃費モードやヘッドランプ作動/エンジン始動時等によって、その出力モードを決定します。
充電モード時にはターゲット電圧を14~15.5Vに設定し、バッテリーセンサーの監視よって燃費モードへと移行。
その他、ヘッドライト点灯等の電力消費時やエンジン始動直後等は、其々の状況に応じたモード設定が存在します。
上記の様に必ずしもシステム電圧値がインジケーター14V付近で固定している訳ではありませんが、バッテリーの劣化具合によって変動値は大きくなる傾向にあります。
しかしバッテリーが新品もしくはそれに近い状態にあるにも関わらず電圧値が大きく変動する場合は、この辺りの一連の制御に対してのロス要因箇所を調べる必要性があります。
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