チェックエンジン警告ランプが点灯して、エンジンの調子も悪い状態の8Tモデル/アウディA5の点検修理作業です。
エンジンコントロールのDTC(故障コード)を確認すると多岐にわたるエラーが検知されていますが、この内容で注視すべきDTCはフューエルメータリングシステムがリッチ過ぎるとアクティブモードにて検知されている項目と判断します。
ミクスチャーアダプテーションにてリッチ方向へと偏った補正状態に陥っているので、エンジン不調症状が発生して、状況によっては失火トラブルまで進行すると予測できます。
フューエルメータリングシステムは、主にO2センサーでの排気ガス状態を監視することによって、エンジン作動状態での空燃比補正を行っています。
現車はミクスチャーアダプテーションの値が、補正を行ってもリッチ(濃い)状態へと偏ったバランスに陥っている為、エンジン不調症状や先のDTCが検知されてしまいます。
こういったフューエルメータリングシステムの偏値トラブルの場合、例えば今回と逆のリーン(薄い)状態トラブルであれば、ホース類やPCVバルブ等の不良による二次エア混入を疑って点検を進行していくことになるかと思います。
大抵はインテークバキューム等の診断結果にて、「二次エア混入」による空燃比リーントラブルか?もしくはセンサー等の監視側のトラブルか?の分岐点が検討できる内容となります。
しかし今回のようなリッチ(濃い)状態に陥っているトラブルの場合、O2センサーやエアマスセンサーといった「監視側」を疑ってしまう事が多く、逆に言えば実際にエンジン空燃比が濃い状態なのか否かの判断が、一般的な点検では明確に導くことは困難です。
例えば実際に燃焼室内の混合気が濃い状態に陥っている場合、各気筒のインジェクター劣化に等による燃料垂れやパージコントロール系の不具合による異常な燃料蒸発ガスの混入等を疑うことになりますが、直噴エンジンではもうひとつ、高圧ポンプのリークも視野に入れなければいけません。
エンジンのヘッドに取り付けられている高圧ポンプはカムで駆動されてガソリンを圧縮していますが、ポンプのピストンシール劣化等によってエンジン内部へとガソリンが侵入してしまうトラブルがあります。
それによってエンジンオイルで希釈されたガソリンは揮発し、燃焼室内に揮発されたガスが充満することにより、先のシステムリッチ症状や失火トラブルへと発展します。
ミクスチャーアダプテーションの値が基準値内に入るのを確認した後は、ガソリンによって希釈されている可能性の高いエンジンオイルもリフレッシュして作業完了となります。
こういった内容のトラブルは、その原因箇所を特定するために様々な仮説を検証しなければ結果が出せない内容となるケースも多く、事前に的確な修理見積をお伝えすることが困難な場合もあるのでご了承ください。
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