05yクライスラー300C5.7HEMIに装着されている、シリンダーヘッドの分解です。
通常のOHVエンジンは横一列にバルブが配置されますが、HEMIエンジンではバルブの大径化（ビックバルブ）を考慮し挟み角を設けた配置にしてます。
これにより、よりスムーズに多くの混合気導入と素早い排気を可能にし、その配置を実現化するためにプッシュロッド駆動メカニズムはより複雑化。
HEMIの語源となる、プラグを中央部に配置した半球型の燃焼室。
より燃焼効率を高めるための、理想となる燃焼室形状とバルブ/プラグの配置となります。
シリンダーヘッドの歪みが無いか測定した後、バルブ周りの分解。
バルブを全て外して、シートリングの点検。
特に大きな変形/歪みや損傷が無いのを確認した後、内燃機加工により既存のリングをシートカット。
取り外したバルブは研磨加工を行い、シートカット加工を終えたリングに対し、最終的に擦り合わせ作業で完璧な当りを求めます。
もうひとつ大事なのは、バルブガイドのガタ。
ガイドが磨耗してガタが大きい様だと、ガイドの入替加工が必要ですが、今回は問題なし。
ヘッドで最も重要な消耗品であるバルブシール。
ガイド上部に装着され、バルブステムから燃焼室へのオイル混入を防ぐ重要な役目を担うシール。
もちろんシリンダーヘッド脱着時には、ヘッドガスケットと共に再使用不可なので交換です。
特に大きなダメージも無く、通常のOHで今回のヘッドは済みそうです。
UG/yoshida
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