先代のW220や211系等のベンツSクラス/Eクラスに搭載される、M113（V8)/M112（V6)系エンジン。
このエンジンに限ったことでは無いのでしょうが、特に目立って多い症例として、ある時突然セルを廻してもエンジンが全くかからないトラブル。
ある程度の時間運転して、数分エンジンを止めた後、前触れも無く…しかしエンジンが冷めたら普通にかかってしまうという…。
上記のようなパターンでは、クランクポジションセンサーの原因による可能性が、実はこのエンジンに限っては多いです。
その名のごとくエンジンのクランク位置を識別するセンサーで、エンジン回転数を実測としてME（エンジンコントロールユニット）へ入力するセンサー。
このセンサーがダメになると、エンジンの回転数をMEが把握出来ない＝MEユニットはエンジンを廻していると判断していない＝セルを廻しても、コンピューター自体がエンジンをセルで廻されていると判断出来ていないので、燃料の噴射やプラグの点火シグナル等、一連の動作をMEは行いません。
もちろん、このクランクポジションセンサーが本当にダメかどうかは、実際症状が発生したときに、DAS（ベンツ純正メーカー製テスター）等でクランキング時でもリニアに実測が確認可能な設備による診断によって裏付けられます。
今回、業者様よりお預かりしたW463型のベンツG500も、やはりクランクポジションセンサーの不具合によるトラブルでした。
UG/yoshida
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