車検整備にて作業中の、07yリンカーンナビゲーターです。
オイル漏れや足回りのガタ等も皆無で、定期交換である各油脂類及びフィルターやベルト等の消耗品と…
あと、走行距離を考慮して、スパークプラグの交換作業。
特に05y以降のナビゲーターより採用された3バルブエンジンでは、スパークプラグの劣化によるエンジン不調の報告も多いので、ある程度の走行距離に達すると定期交換すべき消耗部品のひとつ。
その3バルブエンジンに採用されている、専用設計されたスパークプラグ。
定期交換すべき消耗部品と分かっていながら、実はディーラー等でもこのエンジンに関しては、プラグ交換を躊躇うと噂に聞く作業。
通常のプラグと違い、ヘッドの燃焼室に対する構造上、ロングリーチタイプになっており、その長くなったガイシを覆うように金属の電極部が存在。
この長い金属の電極部が、シリンダーヘッド内プラグホール壁面に固着してしまい、プラグのネジ部が緩んで取外せたとしても、先の部分がヘッドに残って取れなくなる可能性が高い、構造上の問題。
このような状態になると、ヘッド側に残ってしまった折れたガイシ部分は、取外しが困難…ヘッド壁面側に固着状態なので、事実上シリンダーヘッドを取外し、燃焼室側から叩いて取るしか術が無い状態。
どれだけ慎重に作業しようが、固着してしまっている状態では、外的にそのリスクを無くすことは不可能。
そういったリスク性の高い要因から、その内容を知る経験値のある工場やディーラー等では、このエンジンのプラグ交換を躊躇う理由。
しかし、メーカーサイドもその構造上の問題を把握し、このトラブルに対す専用のリムーバーが存在します。
もちろん、リムーバーを使用すれば、折れて残ってしまった残骸部を100%救出できる保証がある訳ではありません。
しかし、今のところUGでは、リムーバーによる残骸摘出成功率は100%。
今回のナビゲーターも8本中、実に半分の4本が固着状態に陥っていましたが、全て摘出し全気筒スパークプラグの交換完了です。
もちろんスパークプラグ交換後は、IDS(フォード純正メーカー製テスター)によるパワーバランスの確認を実測データーで診断し、正常に8気筒が着火しているか点検作業。
当てにならない人間の体感だけでの判断では無く、数値での確実な最終確認により、安心してお客様にご納車出来ます。
UG/yoshida
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