ESP/トラクションの警告ランプが点灯しているので、業者様より修理依頼でお預かりした08yダッジマグナム。
WiTECH（クライスラー純正正規メーカー製テスター）にて診断すると、ステアリング角度（アングル）センサーの内部不良がABSユニット及びSCMユニットにてアクティブ検知。
ステアリングアングルセンサーとは、その名のごとくステアリングの角度位置を認識するセンサーで、マグナムの場合はステアリングを取外すとその存在が確認出来ます。
いったんWiTECHにて初期化を実行すると、今まで表示されなかったアングル実測値も認識して警告ランプも消灯、少しロードテストを行っても再発しない状態…でしたが、内部不良のDTCが入力されるということは、イコール故障している原因がある（再発する可能性が高い）ので、念のためステアリングアングルセンサーを交換することに。
センサー交換後、しばらくロードテストを行うと…あるときESPの警告ランプが点灯して症状再発。
WiTECHにて実測値およびDTCを確認するも、アングルセンサーの実測も表示されず（0度のまま）DTCも同じくアングルセンサーの内部不良。
ただひとつ…症状発生直後の診断で違ったのは、SCM（ステアリングコラムモジュール）では未だDTCが入力されていないこと。
SCMとは主に、ステアリングコラムに装備される各操作スイッチ類を制御するECU。
簡単に言えば、例えばウインカーレバーやワイパースイッチの操作をモジュールにて制御してCAN伝送を行うECUであり、これらのスイッチ信号は全てCANシグナルとなります。
ステアリングアングルセンサーもコラムに装着されているので、SCMがセンサー値を直接判断し、ABSユニットへCANシグナルにて情報を伝送…そう、今回の犯人はアングルセンサー値を時折処置出来なくなるECU、ステアリングコラムモジュールの不良でした。
もちろんステアリングコラムモジュールは、センサーではなくECUになるので初期作動プログラミングが必要。
WiTECHにてUSAメーカーサーバーへオンライン接続によるフラッシュ作業を行った後は、十分ロードテストを行い、症状の再発がしなくなったのを確認して完了となりました。
UG/yoshida
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