今回、点検作業でお預かりしている、2012yクライスラー300C/6.4SRT8のように、時折「リサキュレーションモード」スイッチ…いわゆる「内気循環」のスイッチを押しても点滅してオンにならないケース。
このキャンセルする理由は、自動温度制御(ATC)を行うオートエアコンシステムでは、車内の湿度を検出しA/Cシステムの除湿効果を最適化するために、湿度センサーが装備され「条件が満たされていない」と判断したときに点滅作動します。
湿度センサにより「湿度/露点/フロントガラスのガラス温度」を検出し、この情報をローカルインターコネクトネットワーク(LIN)データバス接続を介して、ボディコントロールモジュール(BCM)に送信し、コントローラエリアネットワーク(CAN)データバスを介してA / Cヒーターモジュールが内気循環量にたいする制御の他、A/Cクラッチ作用やブロワーモーター速度等を自動的に調整して、フロントガラスの曇りを防ぎます。
以上のことから、状況により実測上その制御を妨げる(フロントガラスの曇り防止)と見なされると、リサキュレーションモードはキャンセルされます。
しかし、時としてその実測がエラー状態であっても、リサキュレーションモードの条件が満たされていないのと同条件なので、スイッチを入れても点滅してキャンセル。
WiTECH(クライスラー純正診断機)による診断で、エラー表示をおこしてしまう湿度センサーでは、内気循環作動を行うことは出来ません。
中には常時では無く時々だけエラー実測を表示する湿度センサーのトラブルもあるので、内気循環がキャンセルされる理由が、湿度センサーでの正常な判断によるものなのか?それともセンサーのエラーによる原因なのか?は、BCMの実測診断を行わなければ判明出来ないでしょう。
UG/yoshida
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