メーターディスプレイのマルチファンクション機能の操作が出来なくなった、W463型ベンツG550の診断です。
マルチファンクションディスプレイは、ステアリングのホーンパッド両サイドにあるスイッチ操作て 各種設定変更等を行う機能です。
今回のゲレンデは、このスイッチを操作しても ディスプレイが反応しないトラブルです。
エアバッグが装着されたホーンパッドには、3本線のコネクターで接続されています。
この配線にて 各4箇所装着されているスイッチのON/OFF及びクラクションの信号を送信しています。
そして エアバッグのスクイブ回路と共に、コラム側のスパイラルケーブルへと結線。
回転操作が行われるステアリングに対し、ケーブルがリール上に巻かれる用に機能して、モジュールへ結線されていく構造。
DASにて マルチファンクションステアリング機能の実測を確認しながら、その信号が途絶えている原因箇所の目星をつけていきます。
不具合箇所が判明したので、現車よりステアリングコラムチューブを取外して 分解。
その中身は、ホーンパッドのスイッチ操作信号が、先に述べたスパイラルケーブルを経て、コラムチューブ内にあるモジュール(MRM)へと導かれる結線。
この部位だけでも考えられる不具合箇所の可能性は、①ホーンパッドのスイッチ ②スパイラルケーブル ③コラムチューブモジュール(MRM)と多岐に存在します。
しかし、先のDASによる実測測定による診断で、今回の断線箇所は スパイラルケーブル部と判明。
配線がリール上に格納されている箇所で、ステアリング操作の負担がかかる為、正直トラブルの多い部位です。
出荷時は ステアリングセンター位置でロックされた状態なので、センター位置を合せて取り付けてなければ 配線が切れる恐れがあるので 注意が必要。
スパイラルケーブル交換後は、マルチファンクションスイッチによる操作もリニアに反応し、修理完了です。
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