遠方より車検整備のご依頼でお越し頂き、お預かり作業していた、06yクライスラー300C/5.7HEMIモデルです。
オドメーターは既に20万キロオーバーですが、丁寧に乗られているせいか内外装共に大変綺麗で、足回りも既にリフレッシュ済みでしっかりしており、下回りを確認しても油脂類の漏れなどは皆無状態。
しかしwiTECH2.0にてDTCを点検すると、サーモスタットの不具合が存在しています。
特に水温的に不具合は無いのですが、それにも関わらずにこのDTCが入力されるケースの多くは、サーモスタットの「リーク」による暖気時間超過に対するエラー。
…しかし、この車両に関しては、ここで大きなリスクを伴う予兆が…。
サーモスタットを取外して確認すると、案の定サーモスタットの中央部にあるシールが劣化で無くなってしまっています。
そのせいで暖気中はサーモスタットが閉じているにも関わらず、シールが無いがために冷却水が流れ、規定時間以上に暖気時間(水温の上がる時間)が長くなる状態。
ハウジングと共にサーモスタットを交換するため、ラジエターのアッパーホースを取り外すのですが、念のためにラジエター側のホースを取外すと、予測通りの状態。
プラスチック樹脂製のタンク部が、経年劣化にてもろくなってきており、既にホース口部の損傷が見受けられます。
この状態では、未だ水漏れトラブルは発生しませんが、樹脂製品が朽ち果ててき始めている状態で、既にラジエターが寿命に達しているといえます。
更にヒーターパイプを確認すると、金属の腐食によって…こちらも未だ外部に水漏れは発生してきていませんが、その腐り具合から見て漏れへと進行するのは時間の問題です。
更に分解履歴の無い、エンジンのフロントタイミングケースを取外してみると、
タイミングケースのシールパッキンは、劣化に伴う硬化により、既にシール機能の寿命に達しています。
おそらく、サーモスタットなりラジエターなりを交換して、新しいクーラントに入れ替えると、こういった弱った部位から新たな水漏れが発生してくる可能性は高いです。
特に今回の車両は、「冷却水の漏れ」は発生してきていませんでしたが、オドメーターの数字的にもこういった部位の耐久時間が超過し寿命に達しているといえます。
オイル漏れと違い水漏れは、発生し始めるとその進行は早く、またオーバーヒート等の重大なトラブルに遭遇する可能性が高くなります。
漏れてから治す「修理」と違い、安心して乗り続けるための「整備」であれば、こういった寿命に達してきていると予測できる部品の交換は、必ず必要になってきます。
おそらく、テスター診断によるサーモスタットの不具合をチェック出来ていなければ、水漏れもトラブルも見受けられず水温も安定しているお車なので、一般的な「点検」では上記の部品交換の必要性はチェックされないかもしれません。
しかし、その確認した各々の部品の状態を見れば、いつ水漏れトラブルが発生してきてもおかしくない状態であるのが、ご理解いただけると思います。
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