エンジンを始動すると、とてつもなく派手な異音が発生して…ということで、業者様より修理お預かりした、2006yフォードエクスプローラーの分解作業です。
というのもエンジンルームを覗き込めば一目瞭然、左バンクのタイミングチェーン周りの部品が破損して、バルブカバーをも突き破って破壊している状態。
このような状態でも、幸い?異音はともかくエンジンは正常に回転しているので、破壊が進行する前に分解して点検です。
左バンクバルブカバーを取外して、チェーンとバルブカバーの間に挟まっていた残骸。
これは、タイミングチェーンの張りを調整する油圧式チェーンテンショナー側のレールが剥離して、チェーンの回転と共にバルブカバーの間に…。
そのような状態なので、左バンク側のチェーンは弛んだ状態になっており、この状態でエンジン回転を上げるとチェーンが外れて内燃機損傷…になる手前の状態でした。
チェーンに挟まれて砕け散ったレールの残骸は、エンジンオイルパン部にも波及。
クランクシャフトよりチェーン駆動で廻されているオイルポンプも、チェーンが弛んでしまっています。
砕け散った残骸がこの辺りにも飛散していたので、オイルポンプチェーンに挟まって損傷しているものと見られます。
このフォードのV6/4リッターエンジンは、少し変わったタイミングチェーンの取り回しで、カムのスプロケットギアが一般的なOHCエンジンに比べて小さいです。
4サイクルエンジンでは、クランク2回転に対しカムシャフトは1回転させるので、おのずとクランクに対して倍の直径が必要(2:1)となるカムスプロケットギア。
このエンジンでは、ブロックセンターにバランサーシャフトが設けられ、一旦そのシャフトで2:1のタイミングを設けています。
ちょうどOHVエンジンの、カムシャフトが挿入されていた箇所になります。
そのため、このバランサーシャフトから更にチェーンでカムシャフトを駆動させるため、バランサーシャフトと同回転数のギアで廻せる=カムスプロケットの直径が小さい理由。
この構造で全体像を見て…右バンクのタイミングチェーンが、フロントタイミングケース内に存在していません。
実は右バンクのタイミングチェーンは、左バンクと同じ構造でエンジンリア側に装着されています。
OHVエンジンと違いOHCエンジンのシリンダーヘッドは、タイミング機構が存在するので、ヘッドに対しフロント側(タイミング機構側)が決まるので左右対称の形状が一般的。
しかしこのV6/4リッターエンジンのヘッドは、OHVと同じく左右同一形状のヘッドを使用しているため、おのずとヘッドのタイミング機構側が前後に位置する訳で…OHVからOHCへと変更されていく途中過程のような構造です。
…上記の構造上、右バンク側のタイミングチェーン周りを分解する場合は、エンジンを降ろさなければ無理がある構造です。
UG/yoshida
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