クライスラー/ダッジのLX系で、メカニカルキーモデルに多いトラブルのひとつに、イグニッションキーシリンダーの空転症状があります。
今回エンジンがかからない…ということでお預かりした06yダッジチャージャーも、キーを挿入してシリンダーを廻すと節度感が全く無く、スターター位置まで到達できません。
現車よりイグニッションメカニズムAssyを取外し、損傷している箇所を確認するために分解作業。
ハウジングの内部構造は、キーシリンダーとイグニッションスイッチの間に、アルミ製の継手パーツが存在します。
キー回転位置に対して、シフトのパーキングロックワイヤーを駆動する、カムの役割をしています。
この空転トラブルで最も多い原因箇所は、シリンダーの回転をスイッチへと伝える、このアルミ製パーツの先端破損。
イグニッションスイッチ側の先端部が細くなっており、経年劣化によってねじ切れるトラブル。
この状態に陥ると、キーシリンダーを廻してもスイッチへと回転駆動が正確に行えず、特にシリンダー回転力のいるスターター位置には到達できません。
部品供給としてはハウジングAssyとなり、現在では単品供給が無くなり後部のスイッチも一体となります。
あとは使用していたキーシリンダー部を、新たな部品へ組み込んで、
イモビライザーである現車のWCM(ワイヤレスコントロールモジュール)をハウジングへ組み付ければ完成です。
シリンダーに挿入されたキーを、このリング部で受信して監視を行う、セキュリティー機能を有したWCM。
中古部品のキーハウジングを使用する際は、キーシリンダーはもちろん、このWCMも現車の部品を使用しなければエンジンが始動出来ないので注意が必要です。
UG/yoshida
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