データーリンク喪失の影響/リンカーンナビゲーター

 


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業者様より修理にてお預かりした、03yのリンカーンナビゲーター

 

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不具合内容は、キーを抜いてもオーディオの電源が切れず、おまけにパワーウインドもスイッチで作動可能(通常キーONでないとパワーウインドは動かせません)。

この現象で思いつくのは、ドアの開閉シグナル…通常ナビゲーターでは、キーオフにしてもドアを開けないとオーディオの電源が切れない構造。

症状的には、ドアを開けているにもかかわらず車両側がそれを認識出来ていない状態

 

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実際、IDS(フォード純正メーカー製テスター)でメーターのユニットへアクセスしてドア開閉の実測を確認してみると、どのドアを開けてもずっとクローズのまま。

全てのドアスイッチが不良とは考えにくく、

 

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ドア開閉スイッチシグナルが直接入力されるVSM(ビークルセキュリティモジュール)が通信エラー

VSMが通信エラー状態=ドアスイッチシグナルの判断を他のユニットがおこなえず…という故障だけならまだしも、気になるのは多くの他のユニットも通信エラー状態が存在(フェイル表示=通信エラー)。

 

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これが問題のVSM(ビークルセキュリティモジュール)。

念のためユニットの電源や、ドアスイッチからの信号を測定してもOK…で通信しないとなると、ユニット本体の不良か?もしくは…

 

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こういった各ユニットには、個々のデーターをお互い共存しています。

それらはCANやLINといったBUS回路で、データーラインとして各ユニット間同士が接続されて情報の共有を行っています。

いわゆるテスターも、このOBDコネクターに繋がっているデーターライン(CAN回路)に接続され、各ユニットの内部情報(データー)や操作(テストやコーディング)をしている仕組み。

 

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今回気になったのは2点、まず1点はドアロックの作動等もVSMが行うのですが、その機能は正常=VSMのモジュールはスリープしていない

そして2点目は、VSM以外にもフェイル表示のユニットが多く存在しているということ。

それらのユニット個々が、おのおの別のトラブルで通信エラーとは考えにくく…考えられるのは、それらが共通する箇所でのデーターラインの断線。

 

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結果、データーラインとして存在する1本の配線が一箇所で断線して、フェイル表示状態。

VSM自体はドアが開いていると判断しているのに、データーラインの喪失によって他のユニットが判断できずに…という故障。

 

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1本の配線修理で無事解決…ですが、なかなかこのあたりの判断は時間を要します。

 

UG/yoshida


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