ベンツの電子制御ブレーキシステムである SBC(センソトロニックブレーキコントロール)装備車で、ブレーキ残量を含むその機能に不具合を体感しないのに、メーターディスプレイにブレーキ警告のメッセージが表示されてしまうケース。
DASにてSBCユニットのエラーコードを確認すると、「C249F」が現在値にて入力されてしまってる場合は、DTCの消去は一般的に不可能とされています。
いわゆる「サービスリミット」と言われる内容で、SBCハイドロリックユニットの使用期間が、生産時にプログラムされた期限に達してしまっている状態。
サービスリミットに達したハイドロリックユニットは、新品部品に交換するようにメーカーが定めたプログラムで、部品代だけでも30万近くします。
もちろんこの状態に陥れば、一般的にはDTC消去が出来ない為、警告ランプは点灯したままの状態になり、例えば継続検査を受験することも不可能です。
今回、業者様よりご入庫いただいたW219型ベンツCLS350も、サービスリミットに達しているが為に ブレーキ警告メッセージが表示されたままの状態。
このサービスリミットは、一般的なDASでのSBC実測では確認することが出来ない=いつ訪れるか予測出来ない内容ですが、DAS開発データーにてLiveTime数値の確認が出来ます。
更に、この開発データーの数値を数箇所変更して、補正プログラムを施すことによって
LiveTime数値を0にすることが可能。
この状態にプログラム出来れば、実測上は運転時間がリセットされる(延命処置)ので
サービスリミットDTCである「C249F」が消去可能です。
ただしこれは、あくまでもプログラム変更による延命対処処置であって、ハイドロリックユニットの機械的劣化を修正している内容で無いことは ご理解いただけるかと思います。
実は 今回のCLSでは、ハイドロリックプレッシャーの異常を検知したDTCがメモリー(記憶)として入力されていました。
メモリー値=現在進行形の故障でない為、DTC消去は出来ますが、過去にこのエラーが数度入力されているということは、ハイドロリックユニットの機械的寿命が近いという可能性は否定できません…。
*上記内容は、BOSCH社が製造時に定めたSBCハイドロリックユニットのサービスリミットを延長するプログラムによる対処であり、SBCハイドロリックユニット自体の機械的劣化を修正しうるものではありません。
以上の内容をご理解頂き、ご希望の方はご連絡お願いします。
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