ユーザー様より車検整備にてお預かりしている、2006yリンカーンナビゲーターの作業内容のひとつ、ATFのオイル漏れ修理のご紹介です。
このナビゲーターに搭載されているATミッションは、ドイツZF社の6速ミッション（6HP）。
このミッションは、2001y発表のE65系BMW7シリーズで初めて搭載され、その後ジャガー等にも採用された6HP、ナビゲーターでは2005y移行より採用。
そのあたりを理解すれば、やはり…当時のBMWやジャガーでは定番の、ATコネクター部からのATF漏れ…もちろん6HP搭載のナビゲーターでも、同様に漏れてきやすい箇所です。
ATの電子制御カプラーが装着される箇所で、ミッション側のシールスリーブと呼ばれるコネクターを交換する作業となります。
このシールスリーブを交換するには6HPの場合、ATオイルパンを取外さなければいけません。
バルブボディ側のロックを解除すれば、シールスリーブが取外せる仕組み。
あとは新品の部品を装着して同様にロックすれば、コネクターからのオイル漏れトラブルは解消します。
オイルパンはフィルター一体式の樹脂製なので、再使用せずに交換するのが基本。
特に経年劣化による樹脂製品の歪みで、再使用するとオイルパンからの漏れが発生するリスクが高くなります。
メインであるシールスリーブは数千円の部品ですが、このATオイルパン…フォード純正定価では現在約7万と、かなり高額なプライス設定となっています。
しかし、先にも述べたとおり、このミッションは当時のEモデルBMWにも採用されていたZF製6HPミッション。
BMWでの純正定価は…もっと言えば、BMWやジャガーでは数多くのOEM製品が存在しています。
そのあたりを判断でき（6HPでも種類があります）、うまく利用すれば、かなり出費を抑えることが可能。
6HPのATF注入は、後の8HP同様に、側面のフィラープラグより圧送注入して補充。
IDS等のフルード温度を計測出来るテスターを使用して、規定温度でのフロー量で調整すれば完了です。
UGでは、VCM2をインターフェイスとしたフォード/リンカーンのディーラー診断機であるIDSを完備。
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