運転席のパワーウインドウが少し開いたまま作動しなくなった…というトラブルでご入庫した、W221型ベンツS63AMGの作業です。
DASにてまずはDTC(故障コード)等を確認するも、特にパワーウインドウに対するエラーは検知していません。
エラーは検知していないにもかかわらず、ドアモジュールでの実測を確認すると、スイッチ操作に対する入力信号はあれど、モーターへの出力信号を供給していない状態。
その原因は、サーモセーフティーが作動していることによるものと判明。
サーモセーフティ機能は、何らかの原因(連続作動やモーター不良)によってモーターが過熱すると、セーフティ機能としてモーターを駆動させない保護回路です。
しかし現車はモーターが過熱していないにも関わらず、ドアモジュールが常に冷間時でも85℃以上のモーター温度を検知=サーモセーフティ作動による出力遮断状態です。
診断を進めた結果、結論から言えば今回のトラブルはドアモジュールの内部不具合による誤検知。
新しいドアモジュールに交換して各種設定作業後は、モーター温度値も問題なくパワーウインド機能も復帰しました。
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