エンジンオイル漏れ修理でお預かりした、W212型前期モデルのベンツE350ブルーテックの作業です。
搭載されているエンジンは、V6/3リッターの642型クリーンディーゼルターボエンジンです。
この642型エンジンでは年数が経過すると発生してくる派手なオイル漏れ…初めてこの状態に直面すると、一見どこから漏れてきているのか判断に悩む症状です。
エンジンの上部あたりから漏れ垂れているのは、下回りを確認すれば分かるのですが、エンジンルームを上から確認しても複雑な部品構成で漏れ箇所の確認すら出来ません。
この派手にオイルが漏れてくる642型エンジンのトラブル、その原因の多くはエンジンVバンク中央にマウントされたオイルクーラーから発生しています。
しかしこの部位の確認には、多少のパイピング等の付属品を外したところで判断しにくく、ブーストエアデスビやタービン等を全て外さなければ最終的な判定は出来ない箇所です。
Vバンク内に設置されたオイルクーラーより漏れたオイルは行き場を失い、バンク内にオイルが漏れ溜まる状態となり…そしてある時、溜まったオイルが溢れるように漏れてくる症状。
この不具合はオイルクーラー本体というよりも、多くはオイルクーラーの接合面にあるシールの劣化。
溜まっていたオイル汚れを綺麗に清掃し、新しいシールパッキンに組み替えたオイルクーラーを取り付けます。
痕は分解した手順の通り元通りに組み付けて…分解点数が多いので、必要とされる他のガスケット類の点数もかなり多くなります。
また予算が合えば、ここまで分解した序に同時交換しておきたいパーツとして、インテークのサーボモーター。
同じく普段は確認出来ないVバンク中央にマウントされ、オイルや熱等でよく傷む部品なので、分解時に交換しておけば後のトラブル時での余計な出費が節約できます。
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