冷却水漏れ修理にてお預かり作業を行った、F10モデルのBMW M5です。
左フロントタイヤ後方部より、冷却水がポタポタと漏れてくる状態…。
その上部に位置するエンジンフード内には、メインラジエターのキャップが装備されていますが、キャップからリリーフされてきている状態ではありません。
ラジエターキャップ口からウォーターホースで導かれ、左フロントフェンダーパネル内にマウントされているメインラジエターのサブタンク。
樹脂製のタンクの為、経年劣化にて漏れが発生してしまっているので、フェンダーライナーを取り外して新しいタンクへと組替作業。
それに併せてサブタンクに構成される各ウォーターホース類もリフレッシュ。
これで完成かと思いきや…その数時間後にまたもやクーラント臭が発生し、今度はエンジンルーム内から冷却水漏れが発生してきている様子。
S63系エンジンはホットインサイドレイアウトの為、エンジン上部のVバンク内にタービンがマウントされていますが、そのタービンを冷却するクーラントラインのジョイントホース部よりポタポタと…。
このエンジンでは非常に多いトラブル箇所のひとつで、ツインターボから発生する熱によるホース劣化。
断熱材が巻かれていますがタービン熱による影響は大きく、逆に断熱材を外さないと滲み等の痕跡が確認出来ないので要注意箇所。
その為、一箇所から漏れてきていたとしても、IN/OUTのツインターボ分 合計4箇所をリペアキットにて同時にリフレッシュ。
全ての作業後は十分にエア抜きを行い…このエンジンは非常にエアが抜けにくいので時間を要します…。
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