エンジンをかけてアイドリングで放置しておくと「タンタンタン…」と異音が聞こえるということで、この度UGへの修理ご用命を頂いた。2012yダッジチャレンジャー6.4SRTの作業です。
発生している異音を聴診すると、明らかにバルブリフター周辺からの異音です。
SRTエンジンでは度々報告されるリフターからの異音トラブル、「タペット音」というワードの方が判りやすい方も多いかもしれません。
SRTのV8エンジンではハイドロリックアジャスター、いわゆる油圧リフターを使用しています。
このハイドロリックリフターを脱着/点検するにはまず、エンジンのシリンダーヘッドを取り外さなければ確認できません。
例えば今回の様に油圧制御式で無く機械式の場合は、シムやアジャスターによる「タペット調整」というクリアランスの調整作業が可能です。
カムシャフトがリフトさせていない状態で確実にバルブを閉めて圧縮を確保するには、リフト時のロスを考慮すれば、本来ゼロクリアランスが理想。
しかし機械式調整にて高回転するエンジンでのゼロクリアランスでは、物理的にバルブを確実に閉める(リフトさせない)事が不可能で圧縮を確保できません。
その為、機械式のタペット調整では、オイルクリアランスを確保できる隙間(例えば0.2~0.4mmといった僅かな隙間)を設けるのですが、今回のようなラッシュアジャスターではバルブクリアランスを油圧制御によって0にする機構となります。
しかしラッシュアジャスターの油圧抜け等によるトラブルが発生した場合、バルブクリアランスの増加により打音が発生(叩かれる状態)し、アジャスターのカムと接触するローラー部が摩耗します。
その摩耗度合いによっては、カムシャフトのジャーナルに影響してしまっている可能性もあるので、エンジンブロック側に挿入されたカムシャフトも点検すると、残念ながら再使用できないくらいカムシャフトの損傷が存在していました。
この状態では先の異音はもちろん、バルブのリフト量も半減している為、エンジン出力にも過大な影響も及ぼしています。
その為、リフター及びカムシャフトも新品部品への交換作業となります。
新品のカムシャフトを慎重に挿入して、取り外したシリンダー面を清掃しヘッドガスケットを装着。
全て元通りに組立後は、エンジンを長時間廻して異音の確認はもちろん、オイル漏れ等が発生していないか入念にチェックです。
UGではオンラインディーラー診断機であるwiTECH2(ワイテック2)を導入しています。
クライスラー/ダッジ系だけでも年間実に400件近い各種メンテナンスご入庫を頂いているUGでは、連日オンラインによる診断/プログラム作業を行っています。(2020y度 年間クライスラー&ダッジ修理入庫実績388台)
UGでは今後も継続して、ECUプログラミングを含むクライスラー/ダッジ系の全ての作業を自社内で行える環境を維持しますので、メンテナンスでお困りの方は ユーザー様/業者様問わず ご縁慮無くお問い合わせ下さい。
UG/yoshida
*弊社でご購入されたお車以外でも修理/車検等承っておりますので お気軽にご相談ください
また業者様も大歓迎です 各種専用テスター及び整備マニュアル完備
クライスラー&ダッジ最新ディーラー診断機 WiTECH2.0(メーカーオンライン診断機/ワイテック2)導入/FCAコーディングソフト完備
フォードIDS/VCM2導入済み(各種ECUプログラミング可能)/ForSCAN完備
GM次世代診断アプリケーション GDS2/TECH2(最新インターフェイスMDI2)サービスプログラミングシステム対応
ベンツDAS/XENTRY完備&コーディングソフト完備
BMWテスターISPI NEXT(ISTA-D/ISTA-P)完備 各種プログラミング可能 その他 各車種対応AUTELテスター/VCDS等多彩に取り揃えています。
アーバンガレージ TEL 072-638-5579 まで まずはお電話を
平日10:00~20:00 土/日/祝 12:00~18:00 定休日/毎週水曜日
UGオリジナル日本仕様シーケンシャルテールランプを更にアップデート バイシーケンシャルテールランプ。