バルブカバーからのオイル漏れ対処/ベンツE320

エンジンルームから煙が発生する、W211型ベンツE320の修理です。

煙が発生するその原因は、バルブカバー（タペットカバー）からのオイル漏れによるもの。

W211前期モデルに搭載されていたM112系エンジン（M113系も同様）では、オイル漏れトラブルがよく発生する箇所となります。

バルブカバーの接合面よりオイルが漏れることにより、その下に位置するエキゾーストマニホールドにオイルが垂れて煙が発生。

一般的にはバルブカバーに装着されているシールパッキンの劣化によるものですが、既に年数が経過しているM112系エンジンでは注意が必要。

この車両も以前にシールパッキンを交換しているらしいのですが、それ程年数が経過していないにも関わらず再発している模様。

シールパッキンの劣化によるオイル漏れ＝シールパッキンとシリンダーヘッド面の間からオイルが漏れているのでは無く、バルブカバー側のシールパッキンが嵌まる溝より発生するオイル漏れ。

バルブカバーの材質がシリンダーヘッドのようなアルミ合金では無く、おそらくマグネシウム系の材質（定かではありませんが…）のせいか腐食しやすい傾向にあります。

その為、いくら見た目に綺麗に洗浄して新品シールパッキンを装着しても、このパッキンが嵌まる溝部箇所のアタリが腐食等により悪くなり、オイルリークを止めることが出来なくなります。

理想はバルブカバーAssyの交換…ですが、このM112エンジンで左右バンク交換すると部品代だけで約9万…再使用して修理する際は、溝部の腐食を考慮したうえで対処処置が必要となります。

UG/yoshida

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