走行中にチャージランプが点灯&パワーステアリングが機能しなくなり、その後オーバーヒート…トラブルにて自走不能状態に陥った、W463/ベンツG320の入庫です。
上記一連のトラブル症状は、ファンベルトが切れたことにより発生。
ベルトが切れてしまっているので補器類が駆動出来ず=オルタネーターやパワーステアリングポンプそしてウォーターポンプが廻せないので自走不能に陥ります。
そして今回ベルトが切れてしまった原因は、何れかのプーリーベアリング等の損傷…では無くて、「オイル漏れ」によるものと判明。
オイル漏れが発生している状態のまま乗り続けていたため、漏れたオイルの油分がゴム製のベルトを損傷させてしまうトラブルです。
ベルト損傷を招いたオイル漏れのメイン箇所は、M112/M113エンジンでは事例の多いオイルエレメントハウジングのシール劣化によるもの。
エレメントハウジングケースのメインガスケットは硬化が発生し、もはやシール機能は皆無状態に。
汚れた部品を綺麗に洗浄して、新しいシールガスケットを使用して組み付け作業。
それに併せてブロック側フロントケースの菱形カバー部もよく漏れる箇所なので、同時に分解/シールガスケットの組替。
またタペットカバーからもオイル漏れが発生していたので、こちらも同じく取り外してシールガスケットの組替。
タペットカバーにあるオイルセパレーター部も、取り外して液体ガスケットを使用して組みなおしです。
そしてもうひとつ、こちらもM112/M113系エンジンでは定番の、パワーステアリングタンクシールからのオイル漏れも発生。
タンクが樹脂製の為、シールだけでなくタンクAssyにてリフレッシュ。
またフロントフェンダーライナー内部に隠れて見えないタンクのリターンホースもリフレッシュ。
これらのオイル漏れ箇所は何れもこのエンジンでは定番箇所で、且つベルト損傷に直結する漏れ箇所となります。
作業完了後はテスターにて最終チェックを行い終了です。
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