この度、車検整備にてお預かりしていた2008yフォードマスタング、約1時間程度走行するとチャージランプ(バッテリーマークの警告灯)が点灯するトラブルも発生。
「チャージランプ」は充電回路の不具合を検知した際に点灯する警告ランプなので、点灯状態では正常な充電制御を行えなず、そのまま走行を続けると充電不良→バッテリー電圧低下により走行不能に陥る危険性が高いです。
聞くところによると過去4年間の間に他社で2回もオルタネーターを交換している模様。
チャージランプ点灯→オルタネーターの不良とは限らず、オルタネーターを制御するPCMや配線等の不具合の可能性もあるので、順番に測定診断を実施していきます。
症状が発生していないエンジン作動状態では、もちろんオルタネーターを制御する各実測値も正常な数値を示し続けているのですが、時間が経過すると前触れもなく突然ランプが点灯しエマージェンシーモードに陥っています。
その原因は充電制御が行われている状態(エンジン回転状態)では判断出来ませんが、エンジンが回転していない「イグニッションON」状態でのジェネレーターモニター値が異常な数値であることが判明。
正常であればエンジンが回転しない状態であれば0%の数値を示すはずが、この車両は常時100%…この時点で症状を確認せずともチャージ回路が異常と判断できます。
その回路を重点的に調べる為に測定診断を進行すると、オルタネーターのサービス端子内部に腐食が発生しているのが判明。
この腐食により通電が妨げられているだけならまだしも、発生した青錆によるレアショート(配線間の微妙なショート)も判明。
この状態により、オルタネーターが継続的に作動続けることで内部ショート→オルタネーターの短命化を招いていたかと予測できます。
作業処置後はイグニッションON状態でも正常に0%のモニター値を示し、また数時間エンジン作動させても安定したチャージコントロールを行うようになりました。
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