ここ最近増加傾向にあるW222系前期モデルのインテリジェントライトシステム不具合、今回の作業車両はベンツS63AMGです。
右側ヘッドライトのロービームが点灯しない状態ですが、W222系以降のSクラスでは内外全ての灯火にLEDを使用している為、何れのランプ点灯不良であっても交換可能な単体バルブは存在していません。
W222のヘッドライトはインテリジェントライトシステムが装備され、周辺光や走行状況によりECU制御にて照射範囲を自動調整し、ドライバーに最大限の視界確保を行うLEDライトシステムとなります。
各インテリジェントヘッドライトには2つのECU(ヘッドランプコントロールユニット及びLEDエクステリアランプ制御モジュール)が装備されており、それぞれチャンネル制御にて各構成部品に対し出力制御を行っていますが、テストを行うと「LEDエクステリアランプ制御モジュール」側のチャンネル2出力電圧が不良と確認できます。
これが問題のLEDエクステリアランプ制御モジュールですが、茶色い液体のようなものが発生しているのが分かります。
今まで経験したW222前期モデルのインテリジェントライトシステム不良の多くはこの状態に陥っており、分解するとECU内部基盤が焼損してしまっているので交換が必要となります。
その状態の程度にもよりますが、ランプ側にも茶色い液体が残っている為、ライトを開放して一日放置して除去。
今回はLEDエクステリアランプ制御モジュールのみの交換で復帰しましたが、程度の度合いや故障内容によっては高額なライト本体を交換しなければいけない可能性もあります。
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