エアマチックサスペンションの制御不良/ベンツS63

走行中に突然車高が下がり、ディスプレイにエアサスペンション故障の警告メッセージが表示される、W222/ベンツS63の診断です。

症状が発生するとフェンダーとタイヤが干渉するくらい車高が下がり自走出来なくなるのですが、時間経過と共に復帰して症状が発生しなくなる…といった状況。

 

エアマチックサスペンションのDTC(故障コード)を確認すると、エア充填状態に対する様々なエラーを検知している状態です。

 

まずはエア漏れ等の基本的なトラブルが存在していないか?各エアマチック構成部品のエアリークテストを進行し、更にエアマチックポンプ(エアコンプレッサー)の作動制御圧力等、その他機械的不具合が存在していないか順番に点検を進めます。

 

エアマチックサスペンションのメインリザーバーにエアを供給するポンプが、W222では左フロント側にマウントされており、その上部にマウントされているバルブブロックにて各ストラットへのエア供給を制御しています。

 

このバルブブロックはメインプレッシャーセンサーが内蔵され、バルブブロックトラブルによるエアマチック制御不良事例も近年多く報告されています。

 

バルブ制御やプレッシャー値等の実測点検にて、その不具合が確認出来る場合、エアリークトラブルに酷似した症状が発生する時もあるので注意が必要です。(バルブ不良によるストラットプレッシャー開放)

 

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