エアコンの設定温度を上げてもヒーターが全く効かない状態に陥った、2008yクライスラー300の作業です。
オートエアコンのブレンドドア制御は正常にもかかわらず、吹き出し口から出てくる風は、設定温度MAXにもかかわらず送風状態で、全く温かい風が出てきません。
室内のヒーターコアに導かれているヒーターホースを触ると、他のウォーターホースに比べて明らかに温度が低い体感…ヒーターコア内に適水温に温められた冷却水が循環していない状態です。
通常、冷却水のエア抜きが完了し正常に循環していれば、ラジエターサブタンクのリターンホースより適量の冷却水が返ってくるのが確認できます。
現車のリターンラインから出てくる冷却水は適量と言えず少ない状態…ですが、いくらエア抜き作業を行ってもエアが抜けてくる訳でもなく、また水温自体も安定しています。
この状態で考えられるのは、冷却機能で影響の少ない箇所での「冷却水回路の詰まり」、詰まりやすい箇所として考えられるのは回路が細くなる箇所…具体的にはラジエターやヒーターコアといった「コア」部になると予測します。
但しラジエターの詰まりによる影響であれば、その度合いにもよりますが安定した水温維持するのは難しいと考えられるので、単純にヒーターコアも詰まりではないか?と考えがちです。
しかしこのエンジンではもう一箇所…オイルエレメント上部に位置する水冷式オイルクーラーも詰まりやすい構造箇所と言えます。
このオイルクーラー部での詰まり気味による冷却水循環不良によって、最も遠い位置にあるヒーターコアへの循環不良が発生する=ヒーターコアが温まらずにヒーターといえる温風が出ない。
今回のLXもオイルクーラー交換にて冷却水の循環も正常になり、ヒーター機能も復帰しました。
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