SOSコール異常の警告表示がメーターに点灯する状態に陥った、F45モデル/BMW218ｄの作業です。

 

ディフェクトメモリーを確認すると、エマージェンシーバッテリーに対する不具合を検知しているのが判明。

 

2013y当時にBMWは、輸入車としては初となる車載通信モジュールを利用した総合テレマティックサービス「BMWコネクテッドドライブ」を採用し、その機能のひとつとしてエアバッグが展開するような深刻な事故が発生した際に車両から自動的に SOS コールセンターに接続する機能「BMW SOSコール」が存在します。

 

その際の車両状況の如何に関わらずSOSコールを可能とする為、通常のバッテリーとは別にテレマチックコントロールボックス（TCB）にエマージェンシーバッテリーが存在し、今回の不具合ではまずこのSOS用エマージェンシーバッテリーの新品交換が必要となります。

 

しかしこのテレマチックコミュニケーションボックス（TCB）はルーフパネル後方に設置されており、TCBへのアクセス及びエマージェンシーバッテリー交換等を行うには、ルーフライニングを現車から取り外す行程が必要となります。

その為、正直エマージェンシーバッテリー自体は約1万円前後なのですが、それとは別に交換工賃が高額になってしまう作業内容となります。

 

今回ご入庫頂いたF45では、SOSコール不良に対して修理費用の負担は考えられておらず…しかし警告ディスプレイが目障りなので何とか出来ないかというご相談です。

SOSコールの機能性を必要としない＝例えば車両ネットワークよりTCBを無効にすべくデータ変更行なうも、コーディングだけではヘッドユニットとの関連性によりコーディングエラーが発生しヘッドユニットが機能しなくなります。

 

そこで観点を変えて、SOSコール異常の故障表示を無効にするコーディング変更処置の実施。

 

これによりディスプレイ上には異常警告を表示せず…もちろんSOSコール機能は損なわれたままですが、その機能に対する必要性を求めない方にはお勧めの処置かと思います。

 

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