チェックエンジン警告ランプが点灯した、W216/ベンツCL550の点検修理作業です。
警告ランプは点灯しているけれども、特に体感する不具合は無い状態です。
DAS診断機にてショートテストを実行すると、MEコントロールユニットがクーラントサーモスタットの不具合を検知しています。
M273系エンジンでは3ディスクサーモスタットバルブを採用していますが、水温の上昇時間が遅い=サーモスタットが閉まらずに開いた状態のままとMEコントロールユニットが判断し、先のエラーを検知します。
このエンジンのサーモスタットトラブルで多いのは、弁に装着されているシールパッキンの劣化。
サーモスタット弁の密閉度上げる為にゴム製のシールパッキンがディスクに取り付けられているのですが、経年劣化によってシールが「ふやけた」状態になり=密閉度低下によりリークしてしまう為、水温の上昇時間が遅くなってしまいます。
上記のように実際はサーモスタット弁は閉じた状態に機能しているのですが、シール部劣化によるリーク症状により水路遮断機能が損なわれ、適水温上昇時間の遅延により暖機運転時間超過となり、上記のDTC(故障コード)が検知されてしまっています。
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