リンカーンナビゲーターに搭載されている、5.4Lの3バルブエンジンで、例えばエンジン始動時や加速時に「ガランガラン」と嫌な音が発する症状。
その発生源としては、現車の症状により様々ですが、特に多い症例のひとつとしてタイミングチェーン周りの「弛み」によるものが考えられます。
具体的にはタイミングチェーンの張りを維持する各テンショナーはもちろん、各チェーンガイドの磨耗。
その多くは、おそらくテンショナーの油圧保持不良によるチェーンの弛みが発生し、樹脂製ガイドを磨耗させてしまっているのかもしれません。
また、可変カム機能が備わった3Vエンジンでは、VCT（バリアブルカムタイミング）ソレノイドによるトラブルも可能性として考えられる要因箇所。
特にバルブタイミングが遅角方向へ大きくずれる、オーバーリバース症状が見られる場合は要注意。
このソレノイドの作用によりバルブタイミングを可変させているのですが、メーカーのサービスブルティンによると「アイドリングから1200rpmまでの運転状況で断続的なラトル音を呈する」という問題に対しても、原因箇所の可能性として交換が推奨されています。
例えばVCTソレノイドのみの交換作業の場合でも、カムカバーを取外すことになるので、カムカバーのガスケット等はもちろん、VCTソレノイドが突き出す箇所のシールも忘れずに同時交換です。
いずれにしてもチェーン周りから異音が発生している場合は、ガイドやテンショナーはもちろん、場合によってはチェーンも交換しておいたほうが懸命な選択となります。
UG/yoshida
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