シフトチェンジ不良の故障診断/ベンツS550

 

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時折り、DからRへ等のシフトチェンジが行えなくなるという、W221型ベンツS550の診断です。

症状の再発を伺えども、なかなか発生せず、とりあえず現状の状態にてXENTRY/DASによる診断の実施です。

 

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ATミッション及びシフト操作に関連していそうなDTC履歴は、予想外のVGS内タービンスピードセンサの故障履歴…。

現状は故障履歴をメモリーしているのみで、現在値での故障コードではありません。

 

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予想外…というのも、コラム横に電子シフトを備えたW221型では、ミッションケースの横にサーボモジュールが備わっています。

ISM(インテリジェントサーボモジュール)と呼ばれるこのユニットは、上記症状のギアチェンジが出来ないトラブル発生での故障原因箇所の症例が多く、内部サーボモーターの不良によりシフト操作が出来なくなるというもの。

その場合の修理内容としては基本、ISMを交換してSCNコーディングによる作動開始処置を行い、シフトキャリブレーションの実行等が必要となります。

 

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しかし、今回のW221に故障コードとして入力されていたのは、VGS側の故障履歴。

このタービンスピードセンサを含むVGSトラブルも、722.9型ATミッションでは定番で、バルブボディに組み込まれたエレクトリカルプレート部の不良

こちらの場合も、もちろんSCNコーディング及びシフトキャリブレーション等、交換作業後はXENTRY診断機での処置が必須となります。

 

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ただし気になるのは、スピードセンサ部位等の不良によるVGSトラブルでは、その多くが変速不良(エマージェンシーモード)によるもので、ギアチェンジが出来なくなる原因となっているかは…。

シフトプログラムの実測を確認しながら、症状再発時での更なる診断作業が必要です。

 

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