業者様よりお問い合わせを頂き、ご来店いただいたR230型のベンツSL350です。
メーターディスプレイにSBCの警告が点灯し、サービスリミットに対するリセット依頼にてご入庫。
SBCとはセンソトロニックブレーキコントロールの略で、BOSCH製の電子制御ブレーキシステムです。
R230の他、W211型のEクラスやW219型のCLSクラスに採用されていた(現在は廃止)ブレーキシステムで、一般的な故障とは別にメーカーが定めた運転時間(LiveTime)を超過するとサービスリミットに対する警告を発します。
上の画像は過去に行ったW211型EクラスのDTC(故障コード)で、C249F/SBCの運転時間を点検というコードが現在値入力され、消去することは一般的には不可能です。
メーカーがSBCユニット製造時に機械的寿命と定めた運転時間を過ぎたことによるDTCで、通常であれば高価なSBCハイドロリックユニットを交換しなければいけません。
しかし、通常DASのSBC実測では確認することが出来ないLiveTime実測を、開発データーの数値を数箇所 補正プログラム処置等を行うことで、LiveTime数値を0にすることが可能。
この状態にプログラム出来れば、実測上は運転時間がリセットされC249Fを消去することも可能(あくまでもプログラムによる対処であって、ハイドロリックユニットの機械的寿命を修正するものではありません)
ですが今回、入庫いただいたR230のDTCは、C2359/ハイドロリックユニットの点検という内容が現在値にて入力。
もちろん現在値なので、C249F同様に消去することも出来ません。
その故障内容も、サービスリミットに似た内容で、結論的には同じくハイドロリックユニットの交換が必要とアナウンスされています。
過去に数台サービスリミットのリセットを行った車両はC249Fがほとんどで、その他のコードで言えば例えばC2130/C2131/C22CF/C23CF等が存在していたかと思います。
開発データーでのLiveTime実測は、371206という運転時間。
数値的にはサービスリミットに達している数値と判断して、リセットプログラムを実行しLiveTime実測を0に修正するも、結論から言えばC2359をクリアすることは不可能でした。
特に最近、多くのユーザー様/業者様よりSBCのサービスリミットに対するリセットのお問い合わせを頂き、今年になっても数台施行しましたが、今回のC2359コードに対しては現在のところ対応出来ていません…。
このようにDTCコードによってはクリア出来ない場合もございますので、ご理解のほど宜しくお願いします。(サービスリミット関連以外の故障は、もちろん対象外です)
*上記内容は、BOSCH社が製造時に定めたSBCハイドロリックユニットのサービスリミットを延長するプログラムによる対処であり、SBCハイドロリックユニット自体の劣化を修正しうるものではありません。
以上の内容をご理解頂き、ご希望の方はご連絡お願いします。
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