エンジンを始動するとバッテリーの警告がアナウンスされている、F11型BMW523iツーリングの診断です。
この警告表示によりエマージェンシー機能として、オーディオをはじめあらゆる電装品が一時的に使用出来ないよう制御されてしまっています。
ISTAを使用してディフェクトメモリーを確認すると、始動特性限界の上限に達したエラーが入力されています。
スタート操作にてセルモーター作動時の電気的負荷に対し、インテリジェントバッテリーセンサー等の検知にて、パワーマネージメントによるエマージェンシー制御を行なっている状態です。
不具合原因箇所点検のため、ISTAを使用してエネルギー診断等のステップを進行していきます。
その診断結果から、エラーが入力される原因箇所は、やはりバッテリー自体の劣化によるものと判明。
普通にセルモーターの作動も重たくなく正常に廻っているのですが、パワーマネージメントの評価では始動時の特性限界と検知される値です。
IBS（インテリジェントバッテリーセンサー）を装備しているBMWでは、バッテリーの容量はもちろん使用年数やバッテリー残量に合わせた充電制御を行なっている為、新しいバッテリーへと交換した際はテスターによるプログラミングが必要とされています。
ISTAを使用して、交換時の走行距離や交換したバッテリーのスペック（純正か否か及び容量やAGM等のタイプ）の情報をプログラムし、既存品と異なる場合はCASのコーディング変更が必要です。
新しいバッテリーを交換しただけで上記内容を実施しなければ、パワーマネージメントが正確な制御を行うことが出来ず、場合によっては機能制限が起こりうる可能性もあります。
UGでは、BMW専用最新テスターISPI NEXT（ISTA-D/ISTA-P）完備し、各種プログラミングにも対応しています。
また、ディーラーでは行うことの無い、各種カスタムコーディング変更等（TVアクティブ化やデイライト等）も実施しています。
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