時折りエンジンがかからなくなったり、駐車場に停めようと車を動かすとエンストしたり…そんなトラブル症状が発生する、2006yクライスラー300ZCの診断です。
こういった診断を行う上では、まずテスターを使用してエンジンを制御するECUであるPCMをはじめ、各ECUに入力されているDTC（故障コード）を確認し、それを基に診断を進めていくのが近道ですが、現車はPCMに入力されているエラーは皆無状態。
症状は発生すれど、各ECUがエラー検知する条件には至らない不具合なので、実測値を確認しながら症状発生時にロスしている箇所を点検していきます。
例えばエンジンがかからなくなった症状発生時に、燃料が供給されているか（ポンプ出力及びインジェクター作動等）またプラグの点火は行っているかを点検。
燃料及び点火共に作動していない状態であれば、クランキング時のエンジン回転入力が存在しているか否か…クランクポジションセンサーのシグナル点検です。
HEMIエンジンではブロック右側面後方に装着されているクランクポジションセンサー、このセンサーが不良によって時折り検知値を発生しなくなると、セルを廻してクランキングを行ってもPCMにエンジン回転入力がされず＝PCMはクランキングしていると判断できないので、燃料や点火出力を行うことはしません。
こういったクランクポジションセンサーやカムポジションセンサーは、トラブルにより交換した際にテスターを使用してお互いの相関状態を学習させます。
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