ヘッドライトを点灯させると、右側ヘッドライトの内側LEDランプが点灯しないトラブル修理にてお預かりした、W222型ベンツS300ハイブリットの作業です。
XENTRYによるDTC診断では、何故か右フロントエクステリアLEDランプに対する故障を検知していない状態…。
近年のベンツのヘッドライトは、インテリジェントライトシステムが装備されています。
このシステムは、周辺光や走行状況によりECU制御にて照射範囲を自動調整し、ドライバーに最大限の視界確保を行う最先端のLEDライトシステム。
ヘッドライトを取り外すとその後部には、2つのECUが装備されています。
ヘッドランプコントロールユニットとは別にLEDエクステリアランプ制御モジュールがあり、それぞれチャンネル制御にて別系統のコントロールを行います。
エクステリアランプ制御モジュール(AMLAB)には3系統のチャンネルが割り当てられ、「近接領域用ロービーム」「遠距離用ロービーム」「ハイビーム」の3LED回路を制御。
今回点灯していない内側LEDランプはAMLABのチャンネル1回路に属しており、近接領域用LED出力がユニットから発生しているか否かが問題となります。
いわゆる「ライト本体側」か「制御モジュール側」かを見極めるために診断を行い、仮にモジュール出力が不具合の場合は温度センサーによる影響が存在していないかチェックが必要。
モジュール側不良にて交換する際は、LEDコードをスキャナーで読み取りコーディングが必要。
逆にランプ側不具合の場合は、このLEDコードが同一であるランプを取り付けることになります。
今回のW222では診断の結果、ランプ本体側の不良と判明したので、同一LEDコードの中古ライトを使用して対処。
…ちなみに新品ヘッドライトのプライスは、かなり高額です…。
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