走行中に突然 各種警告ランプが点灯しエンジンが噴けなくなったというトラブルにて、この度初めて修理お預かりさせていただいた、2016yダッジチャレンジャーの作業です。
テスターを使用して入力されているエラーコードを確認すると、アクセルペダルポジションセンサーの不具合を検知しています。
昨今の電子スロットルでは、アクセルペダルにセンサーが備わっており、ペダル開度を電気信号にてPCMに送信し、その情報を基にスロットル弁のモーターが駆動します。
上記DTCを確認しただけの判断だと、アクセルペダルセンサーの不具合=アクセルペダルの交換が必要と診断しがちな内容です。
wiTECH2.0でのPCM実測を確認すると、アクセルペダルポジション(APP)センサーの電圧値が異常な数値を示しているのが判明。
アクセルポジションは2つのセンサー電圧で監視しており、通常APP1電圧値の半分の数値をAPP2が示します。
しかし現車はその数値が逆転しているが為、アクセルペダル開度に対する制御が行えず、スロットルを開けることが出来ない症状。
ここまでの内容でも「ポジションセンサーの不具合」と判断しそうな状況ですが、この実測値はあくまでもPCMが判断している数値。
しかし実際、PCMへ入力されているAPP1センサー電圧の配線を測定すると、APP2電圧値の倍である「問題のない数値」が供給されていることが判明。
上記内容からAPP1電圧値の異常数値は、アクセルペダルポジションセンサーの不具合では無く、PCM内部での判断制御不良…残念ながらPCM交換が必要となります。
エンジンを制御するメインユニットであるPCMは、そのまま新品をつけただけではプログラムが「無」の状態なので起動することは出来ません。
メーカーサーバーへアクセスし、最新のキャリブレーションをオンラインフラッシュにて現車のPCMをプログラミング。
その後VIN(車体番号)やマイレージの入力処置を行い、各種学習過程を終了すれば、取り付けた新品のPCMが起動し正常に制御を行うようになります。
UGではオンラインディーラー診断機であるwiTECH2(ワイテック2)を導入しています。
クライスラー/ダッジ系だけでも年間300件以上の各種メンテナンスご入庫を頂いているUGでは、連日オンラインによる診断/プログラム作業を行っています。(2019y度 年間クライスラー&ダッジ修理入庫実績322台)
UGでは今後も継続して、ECUプログラミングを含むクライスラー/ダッジ系の全ての作業を自社内で行える環境を維持しますので、メンテナンスでお困りの方は ユーザー様/業者様問わず ご縁慮無くお問い合わせ下さい。
UG/yoshida
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