ATミッションの不具合で作業を行った、W211型ベンツE300です。
このモデルに搭載されているミッションは、722.9型の7G-Tronicと呼ばれる電子制御式7速ATミッションです。
EGSに入力されているエラーを確認すると、セレクトレンジセンサー及びタービンスピードセンサーの不具合を検知しています。
7G-Tronicではバルブボディ上部に電子基板のプレートが装着され、そのプレートに各種センサー並びにVGSユニット(ATコントロールECU)も内蔵し個別化されています。(他車に使用された中古部品は基本使用不可)
仮にプレート部だけ入手出来たとして、組替/プログラムを行ったとしても、後にバルブボディに起因する不具合により再発する可能性もあります。
7Gのトラブルで最も懸命な修理法は、VGSバルブボディAssyの交換ですが、新品部品だと高額な部品代…ですが、現在では新品に比べてリーズナブルなメーカー製リビルト商品が存在するので、UGではリビルトバルブボディへの換装を推奨しています。
このリビルトバルブボディでは、装着されているVGSユニットも当時のVGS2からVGS3へと変更されており、既にソフトウェアキャリブレーションナンバーもプログラム済み。
ただし、そのまま現車に装着しただけでは電子的作動を全く行わず、数多くのエラー検知に伴い変速制御も行いません。
現車に装着した状態でDASを使用して、EGSの個別化による作動開始処置が必要です。
その後、各種学習プロセスを実行した後、現車に対して唯一無二のバルブボディとなり制御を行います。
作業後はオイルレベルの測定/調整を行い、ロードテストによる正常制御作動を確認して作業終了です。
UGではベンツ専用診断機である「XENTRY/DAS」を完備し、アメ車のみならずベンツの修理も数多く承っております(2019y度 年間ベンツ修理入庫実績216台)
あらゆるクラスの各種故障診断はもちろん、ディーラーでは行うことの無い各種コーディング変更等も修理作業にて実施(例:一部の中古部品プログラム変更による同期/SBC作動時間超過に対するリセット処置等/その他TVアクティブ化やデイライト等の各種カスタムコーディング)
ベンツの修理でお悩みの方は、ユーザー様/業者様問わず、お気軽にご連絡お願いします。
UG/yoshida
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