フューエルポンプの故障要因/ベンツS550

エンジンがかからないということでレッカー入庫された、W221型ベンツS550の作業です。

キーを廻すとセルモーターが駆動して、時折り初爆はすれど始動に至らず…燃圧を測定するとガソリンが供給されていない状態と判明。

 

ポンプへの供給電圧を測定すると正常だったので、原因は単純にポンプ本体の作動不良

 

W221の限らずベンツの各クラスのフューエルポンプは、ハーネスコネクターが装着されている側と反対の右側タンクユニットに装備されています。

 

フューエルポンプユニットを取り外すと、タンクの底面に錆が沈殿しているのが判明

 

年数が経過した車両では稀に診られる現象ですが、この錆の発生源はポンプの腐食によるもの。

ガソリンが少ない状態で使用もしくは放置していると、タンク内でポンプの腐食が進行しやすい状況に陥ります。

 

それに伴いポンプの寿命も著しく低下するので、ガソリンが少ない状態で維持するのは避けた方が無難

タンク内に沈殿した錆等の異物を除去し、左右のタンクユニットをリフレッシュ。

 

無事エンジンも始動し、納車完了です。

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