チェックエンジン警告ランプが点灯して、エンジン不調症状が発生している、2013yダッジラム1500の診断です。
搭載されているエンジンは、5.7リッターのHEMIエンジンとなります。
wiTECHにてDTCを確認すると、No3シリンダーの失火を検知しており、実測をモニタリングしても継続してミスファイヤが発生。
弊社に入庫される前に他店にて、スパークプラグの交換やイグニッションコイルの振替テストを試してみても、No3シリンダーの失火が改善されず…ということで、弊社へご入庫頂きました。
基本となる圧縮圧力値測定はもちろん、インジェクターコントロール等のNo3シリンダーに特定される外的要因を軸にチェックしましたが問題がなく、やはり原因は内燃機内部に存在すると判断。
というのも失火症状と併せてNo3シリンダー周辺から打音も発生していたので、バルブカバーを取り外してまずは動弁系の目視確認。
クランクシャフトを回転させてロッカーアームの作動を確認すると、ダイヤルゲージで測るまでもなく、明らかにNo3シリンダーのバルブリフト量が少ないのが判明。
バルブのリフト量低下…インテークバルブのリフト量が減れば混合気の吸入量が減る為にエンジンの爆発力が損なわれ、またエキゾーストバルブのリフト量が減れば燃焼室内の排気不良に陥る為、何れにしても失火する条件が揃ってしまうのは当然の原理。
バルブのリフト量が減っているということは、ブロックに挿入されているカムシャフトに追従して上下動するプッシュロッドの作動範囲が少ないため、その原因を確認するためにはシリンダーヘッドを取り外してバルブリフターを点検する必要性があります。
HEMIエンジンのバルブリフターは、ローラーベアリングが備わった油圧式のリフターとなりますが、問題のNo3シリンダーのリフターローラーが激しく摩耗しているのが判明。
HEMIエンジンのバルブリフタートラブルの多くは、このローラーベアリング部固着トラブルが発生し、廻らなくなったローラーによりカムシャフトとの接触面が削れてしまう症状。
ここまでリフターのローラー部が摩耗していると、カムシャフト側にも被害が拡大していると予測できます。
シリンダーブロック中央部に挿入されているカムシャフトを取り外して、更なる現状確認が必要。
…御覧の通り、カムシャフト山は過大に削れてしまい。この状態では先のリフト量低下している症状に陥っているのも頷けます。
カムシャフトやバルブリフター等の内燃機部品は国内在庫が無く、USAにてパーツ取り寄せ…暫く部品到着待ちとなります。
UG/yoshida
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