TCM通信喪失の真実/クライスラー300C

とある操作を行うと、メーターディスプレイにトランスミッション不具合の警告メッセージが表示され、変速制御を行わなくなる症状が発生するという案件にて、業者様より修理お預かりした2012yクライスラー300Cの作業です。

 

症状発生時には多くのECUが、ミッションを制御するECUであるTCM(トランスミッションコントロールモジュール)と通信喪失状態に陥っており、DTC(故障コード)だけの予測ではTCMの内部不良と判断してしまいがちな内容です。

 

冒頭でも述べた「とある操作」というのは、ワイパーモーター駆動スイッチを操作した時

スイッチ操作を行ってもワイパーが駆動せず、ミッション警告が表示されてしまう状態です。

逆に言えばワイパースイッチ操作を行わなければ、TCM警告も表示されず変速制御も正常な状態。

 

ワイパーが駆動せず&TCMが通信喪失になる…この2点の因果関係を、回線図をもとに確認していきます。

TCM(トランスミッションコントロールモジュール)の配線は、電源及びCAN以外の配線は基本、ミッション内部のハイドロリックコンポーネントへと結線されています。

 

一方、ワイパーモーターはコラムモジュールからのデーターに基づき、BCM(ボディコントロールモジュール)にて制御…一見、ワイパーモーターとTCMの因果関係は存在しないように勘違いしがち…ですが、電装配線はプラスとマイナスが成立しなければいけません。

 

TCM(トランスミッションコントロールモジュール)のモジュールグラウンド(アース)ポイントは、配線図面記号で「G100」

 

一方、ワイパーモーターのアースポイントを調べると、同じく「G100」となっており、同じアースポイントであることが判明します。

 

「G100」アースポイント(注:画像のアースポイントはG100ではありません)を確認すると、後付け電装品のアースを分岐結線しており、それに伴ってか締付不良状態

その為「アース不良」状態に陥り、あまり電力消費の少ないTCMのモジュール出力アースには普段影響していないが、電力消費が多いワイパーモーター駆動時にはアース不良によって通電不良=ワイパー動かず&TCMスリープという結末でした。

 

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