ヒートコンディションによるエアコン機能不良/リンカーンナビゲーター

エアコンが時折り、効いたり効かなかったり…という症状が発生する、2013yリンカーンナビゲーターの入庫です。

エアコンが効いてる状態で現車を確認すると、水温計の指針がヒート状態に近い領域まで上昇していきます。

 

ラジエターサブタンクを確認すると冷却水が不足しており、それによって水温上昇=PCMも「オーバーヒートコンディション」をDTC検知。

時折エアコンが効かなくなるのは、PCMのヒート検知に伴う負荷低減制御によってA/Cコンプレッサー出力に制限をかけていたものと予測できます。

 

リザーバーの冷却水量不足=冷却水漏れが考えられるので、リフトに上げて点検すると、クロスオーバー付近より冷却水の漏れ痕が診られます。

 

クロスオーバーとは左右バンクの冷却水ラインを一箇所のサーモスタットに集合させている部位となり、ナビゲーターの3Vエンジンではインテークマニ前面部に装着されています。

 

しかしナビゲーターのクロスオーバーは、一部インテークマニホールドが覆いかぶさっている為、取り外すにはまずインテークマニAssyの取り外しが必要。

 

インテークマニを取り外したエンジンVバンク間には、漏れ溜まった冷却水の痕跡が赤茶色く残っています。

このVバンク間は壁になっており、相当量の冷却水が漏れて溜まらない限り下へ冷却水が垂れることも無いため、冷却水漏れの発生に気づきにくい箇所となります。

 

冷却水漏れが発生していたクロスオーバーのシールガスケットを新調し、全てのパーツを組付け作業後の確認では、安定したエアコン制御も復活しました。

 

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