冷却水漏れにて修理ご入庫頂いた、991モデル/ポルシェ911の作業です。
お世辞にも整備性が良いとは言えない991モデル、リフトに上げて下から確認する以外、全くエンジンの存在すら確認できません。
リフトアップすると左側後方部より、大量の冷却水漏れ痕が確認出来ます。
これら冷却水の漏れ箇所は、991系では比較的多い「ウォーターポンプ」が原因であることが判明。
ウォーターポンプの交換が必要な為、ウォーターポンプに近いドレンボルトを外して冷却水の排出。
リアマウントエンジンである911は、ウォーターポンプにアクセスするために「リアバンパー」→「マフラーAssy」→「リアエンジンハンガー」等を順番に取り外さなければアプローチ出来ません。
ウォーターポンプが外せる状態まで分解すれば、交換自体は比較的容易に行えるのですが、問題はその後の冷却水エア抜き作業。
普通でさえRRレイアウトの冷却水エア抜きは容易でないのですが、991系に関しては手順通りに作業進行しなければエア抜き作業は非常に困難です。
まずは事前準備としてコンビネーションバルブのサービスバウを上げて、冷却水を注入します。
その状態でテスターを接続してエア抜きルーチンを実行し、エア抜きプロセスの自動操作。
ラジエターアウトレット温度を確認しながら最終的には手動プロセスを繰り返し、完全なエア抜き完了を求めます。
最終的に十分ロードテストを行い、安定した水温/漏れ確認等のチェックを終えて納車完了です。
UG/yoshida
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