チェックエンジン警告ランプが点滅してエンジン不調、そしてエンジンから「タンタンタン…」と打音が発生している、2013yダッジチャージャーの修理作業です。
入力されているDTC(故障コード)はNo2シリンダーのミスファイヤー、No2シリンダーが失火継続の為エンジン不調状態になっています。
そして問題のエンジンから発生している打音、やはりNo2シリンダーより明確に聞きとれるので、内燃機内部にNo2シリンダーが失火してしまう原因が存在していると推測できます。
とりあえずシリンダーヘッド取外しによる内部点検が必要ですが、その前に圧縮圧力が基準値内にあるか否かを確認しておきます。
今回のSRTエンジンでは、圧縮圧力値に問題が無かったので、バルブリフター/カムシャフト廻りのトラブルによるものと判断できます。
先の前提点検の結果シリンダーヘッドを取外して、バルブリフターにアクセスします。
圧縮圧力は基準値なので、ロッカーアーム廻りに損傷が無いのを確認するだけで、特に取り外したシリンダーヘッドはバルブ廻りの分解点検は不必要と判断。
シリンダーブロックに挿入されているバルブリフターを確認すると、予測通りNO2シリンダーEXバルブ用のリフターローラーが摩耗損傷しています。
カムシャフトと接触するリフターローラーが損傷してローラーの役目を果たせず、その為に異音が発生してしまっている状態です。
これだけローラーの形状が摩耗していると、その個所に接触しているカムシャフト側もダメージが発生していると予測できます。
OHVエンジンの為、エンジンフロント廻りを分解して、ブロックセンターに挿入されているカムシャフトを取り外すと…
やはり摩耗していた箇所(No2EXバルブ)のカムシャフトプロフィールが削れてしまっている状態。
この異常摩耗によって、もちろんNo2シリンダーEXバルブのリフト量が稼げず=No2シリンダー排気不良により失火。
HEMI系エンジンでは多いバルブリフタートラブルによるカムシャフト異常摩耗、現在部品の入荷待ちです。
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