ESP/BAS等のトラクション警告が点灯してしまった状態に陥っている、2008yダッジチャージャーの修理です。
業者様からの修理ご依頼にて、「ステアリングアングルセンサー内部故障」を検知しているので交換したけれども全く完治しないという内容です。
確かにDTC(故障コード)を確認すると「C2205」のみが検知されており、テスターにてABS初期化ルーチン実行にて一旦DTCクリアが可能となりますが、少し運転するとまた同じDTCが入力されてしまう状態です。
ステアリングアングルセンサーはコラムモジュール側に設置されており、ステアリング回転と同調するスパイラルケーブルの回転を監視しています。
今回の「C2205/内部故障」は、ABSモジュールがアングルセンサーが内部故障メッセージを送信したことを検出した場合にセットされるDTCで、ステアリングコラムモジュールが検知した内容ではありません。
ステアリングアングルセンサーは先にも述べた通り、設置されているコラムモジュールよりデータBUSにてABSモジュールへと送信されています。
「C2205/内部故障」を検知してしまっている場合、今回交換されたというアングルセンサーの不良をまず初めに誰しもが疑う内容となります。
今回の内容では
・ステアリングアングルセンサーを交換しているにもかかわらず「C2205/内部故障」をABSモジュールが検知してしまう
しかしもう一点気になるのは
・コラムモジュールはDTCを検知せず、ABSモジュールだけ内部故障が検知されてしまう
上記内容では、今回交換されたというアングルセンサーが不良品でない限り、コラムモジュールのデータ送信不良等が考えられなくもないですが、それはあくまでも机上での構想に過ぎす確定した診断結果とはいえません。
基本に戻って「C2205/内部故障」をABSモジュールが検知する条件はアングルセンサーが内部故障メッセージを送信したことを検出した場合にセットされる内容ですが、アングルセンサーはECUでは無いので、ここでいう「内部故障メッセージ」とは意図しないセンサー値の変化/途絶等が考えられます。
まずは一旦消去可能となる先のDTC、そのDTC検知症状が発生するタイミング等を検証していくと、ある一つの動作によって再発しているのが判明しました。
その動作とは、交差点等でウインカーレバー操作を行ってステアリング旋回を行った直後のタイミング。
その動作によって発生してしまうアングルセンサー値情報喪失及び異常なセンサー値は、テスターでの実測数値表示だけでは一時的過ぎて判断が難しいですが、難しいことを考えずに目視で確認できる動作不具合箇所を見定め改善することによって解決することが多く、今回のチャージャーも同様に先の運転環境下で問題となる動作が確認出来ました。
問題箇所の作業処置後は再度ABS初期化ルーチンを実行し、作業完了となります。
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