点検整備にて作業中の、W222型AMG S63の作業です。
ロードテストを行うと、時折りかすかにフロントサスペンション付近より、足回りの挙動に連動してギギッという異音が発生しているのが判明。
音質的には何れかのボールジョイントかと予測できる音なのですが、一口に「ボールジョイント」といってもフロント片側だけで5箇所存在します。
目視点検やガタ等が確認できれば判断も容易なのですが、この手のベンツの場合、アームが装着された状態だと何れのボールジョイントも問題無いように見受けられます。
予測で交換するには、何れのボールジョイントもアームAssyで高額な部品なので、慎重に原因箇所を調べる必要性があります。
今回のS63では、ロアアームに装着されているボールジョイントからの異音と判明。
スラストアームやアッパーアームが原因の場合もありますが、Sクラスではこのロアアームが原因となるケースが最も多く経験してます。
片側¥80000以上するロアアームを、左右とも交換します。
アーム交換後のロードテストでは、不快な異音も無くなり、Sクラスに相応しい静寂なサスペンション機能が復元しました。
他の整備作業も終了し、仕上げはXENTRYを使用して「出庫時のショートテスト」を選択し、最終チェックとメンテナンスリセットの実施で終了です。
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