ブレーキのディスクパッド交換でご来店頂いた、W221型ベンツS550。
作業を行う為にリフトに上げると、フロントサスペンション周辺から「シューッ」という空気が抜ける音…。
W221のS550ではエアマチックサスペンションが使用されているのですが、リフトに上げてストラットがフリー（伸びた）状態になるとエア漏れが発生しているのが判明。
普段の着地した停車状態だとエア漏れも発生せず＝車高も維持しているので、オーナー様もその劣化に気付いていないことが多いのですが、今回のようにリフトに上げてエア漏れするほど劣化したエアストラットは、確実に走行状態での挙動によってエア漏れを起こしており、その都度コンプレッサーが頻繁に作動している状態です。
今でもコンプレッサーの作動時間が正常な状態よりも超過しているので、更に劣化が進行して停車状態でも車高維持が出来なくなるほどエア漏れが酷くなると、既にコンプレッサーも寿命に達している場合が殆どです。
この辺りの劣化進行具合は、例えば定期的な点検でのDAS診断機（ベンツ純正診断機）によるチェックで、エアマチック制御に対する履歴DTC等である程度事前に把握できます。
また今回のようにジャッキアップ等を行い、足回りを浮かした状態でエア漏れが発生してきていないか…特にW221ともなると年数も経過している車両も多く、また車重もあるので要注意箇所です。
劣化したエアマチックストラットは交換による対処となるのですが、W221ともなると探せばリーズナブルな社外製品も多く出回っているので…逆に言えば中古品はお勧めできません。
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