先日、エンジン制御不良の修理にてご紹介させていただいた、2014yキャデラックELR。
先の修理でエンジン制御に関する内容は修復されたのですが、一点だけメーターディスプレイに「ドライバーアシストシステム」の警告メッセージが点灯状態。
GDS2（GM純正診断機）でDTC（故障コード）を確認すると、運転席シートの体感作動モーター回路のエラーを検知しています。
キャデラックにはドライバーアシストシステム機能のひとつとして、セーフティアラートドライバーシートが装備されています。
例えばバック等で障害物検知による危険を感知すると、一般的な警告音と合せて、シートクッションの左右に内蔵されたバイブレーターが振動してドライバーに警告する機能が備わっています。
現車のエラー内容は、そのうちの左リア側のバイブレーターモーター回路不良による作動不良を検知しているものです。
バイブレーターモーター回路の点検を行うために、車両より運転席シートAssyを降ろしてチェックしていきます。
入力されたDTC的には、作動モーター本体の不具合と推測しがちですが、
実はこの内容に対してメーカーから、ハーネスの取り回し不具合による配線ショートが発生している車両が存在していることが発表されています。
今回のELRもサービスブルティン内容同様、左リア側の作動モーター用配線が、シートレールに干渉してショートしている状態でした。
配線修理＆配線延長による取り回しの変更を行い、更にDTCが入力されていたシートメモリーモジュールにも、新たなキャリブレーションが存在しているので、SPS（サービスプログラミングシステム）を起動させてリプログラミングも実施。
これら全ての作業後は、DTCの入力も皆無となり、もちろんセーフティアラートドライバーシートの機能も正常復帰です。
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