7速ATバルブボディのトラブル修理/ベンツS350

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ミッションが変速しなくなったというトラブルで入庫した、W221型ベンツS350の作業です。

セレクターレバースイッチを操作すると過大なシフトショックと共に切り替わり、発進してもシフトアップ等の変速を行わない…いわゆるATのECU(EGS)が制御を止めてしまっている状態(エマージェンシーモード)です。

 

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エマージェンシーモードに陥っている原因は、インターナリスピードセンサーの故障によるもの。

その欠落情報によってEGSは、ATミッションの変速に伴う電子制御を行うことが出来ず、今回のようなトラブルへと遭遇します。

 

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W221に搭載されているミッションは、電子制御式7速ATミッション(7G-Tronic)です。

この7速ATでは、バルブボディ上部にエレクトリカルプレートが装着され、そのプレートに全てのセンサー及びECUが内蔵されています。

 

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修理方法としては幾つかの選択肢が在りますが、UGが推奨するのはメーカーリビルト製のバルブボディへの換装。

7G-Tronicに関しては後のバルブボディトラブルへと進展するケースも多く、また初期型に対しては電子制御部も部品変更されています(ピン端子数が変更)。

 

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取り寄せたバルブボディを組み付けて、ATオイルパンも綺麗に洗浄して取付作業。

バルブボディ及びオイルパン共に、全ての取付ボルトはアルミ製の為、再使用せずに新しいボルトへと同時交換が必要となります。

 

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取付作業後はDASを接続して、各プロセスを実行しなければEGSは作動しません。

メーカーリビルト製の為、ソフトウェアキャリブレーションは既にプログラム済ですが、作動させるのはトランスポートセーフティを解除して現車への個別化が必要。(個別化されている為、他車中古部品は使用不可)

 

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またW221は電子セレクターになるので、ISMの学習過程を実行してセレクターレンジをECUに認識させます。(このステップを行わないとシフトが動きません)

 

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全ての作動開始プロセスが終了した後は、ATF温度を確認しながら規定値へとATFレベル調整(同じ7Gでもオイルパン形状及び内部パイプ色の違いで設定温度も変わります)。

ロードテストによる点検で正常作動も確認出来、無事全ての作業が完了しました。

 

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